ウェブパフォーマンスの概要

ウェブパフォーマンスは、_Core Web Vitals_と呼ばれる主な指標によって測定されます。これらの指標はオンラインストアのパフォーマンスを数値化するもので、最適化することでお客様のショッピング体験コンバージョン率、そしてストアの見つけやすさを向上させることができます。

オンラインストアのパフォーマンスは、以下に挙げる分野のような、いくつかの要因の影響を受ける可能性があります。

  • アプリ
  • 外部のライブラリとサービス
  • ストア分析ライブラリ
  • テーマコード
  • 画像やビデオの数量とサイズ

オンラインストアを戦略的に調整することで、パフォーマンス指標とランク付けを改善できます。

ウェブパフォーマンスの測定

ウェブパフォーマンスはCore Web Vitalsによって測定され、以下のパフォーマンス指標が含まれます。

  • 最大コンテンツ表示 (Largest Contentful Paint、LCP)」は、最大要素またはメインコンテンツが訪問者に表示される速度に基づいて、読み込み速度を測定したものです。メインコンテンツがページ読み込み開始から2.5秒以内に読み込まれる場合、LCPスコアは良好であるとみなされます。
  • 次のペイントへのインタラクション (Interaction to Next Paint、INP)」は、リンクやボタンのクリックなど、ほとんどのユーザーアクションに対してページが応答 (Responsive) するのにかかる時間に基づいて、インタラクティブ性を測定したものです。INPスコアが200ミリ秒未満の場合、ページのインタラクティブ速度が速く、パフォーマンスは良好であるとみなされます。
  • 累積レイアウトシフト (CLS) は、ページ内を移動するときにコンテンツが予期せずどれだけシフトするかに基づいて、視覚的な安定性を測定したものです。CLSスコアが0.1未満の場合、パフォーマンスは良好であると見なされます。

Googleなどの検索エンジンでウェブパフォーマンスが「良好」とみなされるには、ページの読み込みの少なくとも75%がすべてのCore Web Vitalsで良好なスコアを達成している必要があります。ウェブパフォーマンスレポートでは、この75パーセンタイルの測定値が表示され、パフォーマンスの追跡に役立ちます。

Core Web Vitalsに加えて、Googleは以下のような他の要素も評価します。

  • モバイル対応
  • 安全な閲覧環境
  • HTTPSセキュリティ
  • プロモーションのポップアップや年齢確認など、コンテンツの全体表示を妨げる侵入型インタースティシャル (中断表示) がないこと

これらの要素を併せて測定することで、ウェブページのパフォーマンスとユーザーエクスペリエンスを評価することができます。

Core Web VitalsとGoogle検索結果について、詳しくはこちらをご覧ください。

ウェブパフォーマンスがストアに与える影響

オンラインストアのパフォーマンスは、お客様のショッピング体験コンバージョン率、そしてストアの見つけやすさに影響を与えます。

詳しくは、ウェブパフォーマンスが重要な理由をご覧ください。

体験とコンバージョン

オンラインストアの読み込み速度が速く、インタラクションがスムーズな場合、訪問者のデバイスや接続速度に関係なく、すべての訪問者により良いユーザーエクスペリエンスを提供できます。サイトの反応が遅かったり、操作が難しかったりすると、訪問者が何かを購入する前にページを離れてしまう可能性が高くなります。ストアのウェブパフォーマンスを向上させることで、ユーザーエクスペリエンスとコンバーション率を改善することができます。

見つけやすさ

Googleなどの検索エンジンでは、ランク付けの要素としてページの速度が使用されます。オンラインストアページのCore Web Vitalsパフォーマンススコアが低い場合、ストアが検索エンジン向けに最適化されている場合でも、低くランク付けされる能性があります。ウェブパフォーマンスを向上させることで、ストアが検索時に上位にランク付けされ、ビジネスの視認性が高まる可能性が上がります。

オンラインストアの機能とウェブパフォーマンス

オンラインストアは、テーマコード、アプリ、画像、ビデオ、カルーセル、SNSフィード、ストア分析などの機能で構成されています。これらの機能により、訪問者体験を向上させ、サイトの機能を拡張することができます。

ただし、オンラインストアに追加する各機能は、ストアのCore Web Vitalsに影響を与える可能性があります。一部の機能により、サイトの動作が遅くなったり、予期しない動作が発生して、ユーザーエクスペリエンスに影響が及んだりする可能性があります。

ストアに機能を追加することを検討する場合、その機能のメリットと、Core Web Vitalsへの影響とを比較する必要があります。ユーザーエクスペリエンスとウェブパフォーマンスのバランスを検討する必要があるかもしれません。

ストアの機能を検討する際には、以下の質問を考慮してください。

  • お客様がストアから商品を購入するうえで、助けとなるものは何か? - 例えば、シンプルなホームページに詳細な商品ページへのリンクを付けた場合と、一度に商品をすばやく確認して購入することができるパワフルなホームページにした場合と、どちらをお客様が好むか検討してください。

  • コンバージョンを促進するには、ページ上部にどのような機能が必要か? - 例えば、ブランディング要素、記事のサムネイル、チェックアウトカートなどはすべて、パフォーマンスに影響を与えるもののコンバージョン率を高めることのできる機能です。

  • お客様がページを下にスクロールするまで読み込まなくていい機能には何があるか? - たとえば、ストア分析や商品レビューは、お客様がストアにアクセスした直後に読み込む必要がありません。ある機能をすぐに読み込むべきかどうかを理解するには、テーマやアプリの開発者に相談する必要があるかもしれません。

ウェブパフォーマンスの指標に関するサマリーとレポートを確認する

ウェブパフォーマンスレポートを表示することで、Core Web Vitals全般におけるストアのパフォーマンスを把握できます。レポートとパフォーマンス指標のサマリーでは、ストアが3つのCore Web Vitalsの各指標でどのように評価されているかを表示し、改善のための具体的なインサイトを提供します。

また、ウェブパフォーマンスに影響を与える要因とその対処方法を確認できます。

ウェブパフォーマンススコアに関するよくある質問

まだスコアを確認できないのはなぜですか?

Core Web Vitalsのスコアをまだ確認できない理由には、以下のようなものがあります。

  • ストアがパスワードで保護されている:オンラインストアがパスワードで保護されている場合、Core Web Vitalsの生成に必要な実際のユーザーのトラフィックを獲得できません。ユーザーがサイトにアクセスできるよう、パスワードページを削除する必要があります。
  • まだトラフィックを獲得していない:実際のユーザーの指標を生成するために必要なオンラインストアのページビューが1件もない可能性があります。まだトラフィックが発生していない場合は、PageSpeed Insightsなどの合成データを使用した無料のパフォーマンス分析を活用できます。

トラフィックを獲得しているのに、Core Web Vitalsのスコアを確認できないのはなぜですか?

Core Web VitalsはGoogleの製品であり、現在はFirefoxおよびChromiumベースのブラウザのみで利用できます。最新のブラウザは類似した技術に基づいて構築されているため、既存のデータはお客様のウェブサイトのユーザーエクスペリエンスを正確に反映しています。

「最大コンテンツ表示」と「次の描画までのインタラクション」は、今後のSafariのいずれかのバージョンで利用可能になる見込みです。Interop 2025プロジェクトでブラウザ間の相互運用性について詳しくご覧ください。

一部の指標のスコアしか確認できないのはなぜですか?

各指標は、パフォーマンスとユーザーのインタラクションにおけるさまざまな側面を測定したものです。たとえば、「最大コンテンツ表示」はページの読み込み速度を測定し、「次のペイントへのインタラクション」はボタンやリンクとのインタラクションを測定します。ページの要素とのインタラクションがない場合、INP指標にスコアが付かない可能性があります。

スコアの一部が変更されたのはなぜですか?

トラフィック量やオンラインストアに加えられた変更により、スコアが変動する可能性があります。トラフィックが少ないために大きな変動が発生している場合は、絞り込みを「1週間ごと」または「1か月ごと」に切り替えてみてください。

オンラインストアに変更を加えると、スコアが変動することがあります。たとえば、新しい商品をいくつかインポートしたり、新しいコレクションをいくつか作成したり、テーマを変更したり、新しいアプリを導入したりした場合です。オンラインストアのパフォーマンスに影響を与える要因について、詳しくはこちらをご覧ください。

ウェブパフォーマンスレポートのスコアが他のツールと異なるのはなぜですか?

ウェブパフォーマンスレポートのスコアは、以下の要因により他のツールで表示されるスコアと異なる場合があります。

  • ウェブパフォーマンスレポートのデータはUTC標準時間に基づいており、他のプラットフォームのタイムゾーンとは異なる場合があります。
  • ウェブパフォーマンスレポートでは、すべてのChromiumブラウザ (Chrome、Opera、Edge、Samsung Internet) およびFirefoxから幅広いデータセットを収集しているため、データの収集方法が他のツールと異なっています。GoogleのPageSpeed Insightsなどのツールでは、オプトインされたChromeブラウザ用のみのCrUXレポートが使用されています。CrUXデータについて、詳しくはこちらをご覧ください。
お探しの情報が見つかりませんか?いつでもお気軽にお問い合わせください。