Shopify Magicを使用したメディア生成
Shopify Magicが画像エディタに統合されたことにより、人工知能 (AI) を活用して商品画像を変更することができます。
Shopify Magicを使用して、画像エディタで以下の操作を実行できます。
- 被写体を背景から自動的に分離し、手動調整を行う
- 画像の背景を削除する
- 画像の背景を、AIが生成したシーンまたは単色に変更する
目次
Shopify Magicを使用して画像を編集する際の要件
Shopify Magicを使用するには、以下の要件を満たしている必要があります。
- アカウントの言語を英語に設定する必要があります。
- デスクトップコンピューターを使用している必要があります。モバイルデバイスでは、Shopify Magicを使用して画像を編集できません。
- Shopify Magicで変更する画像に対する権利を有している必要があります。「プライバシー」の詳細はこちらをご覧ください。
価格
画像エディタでのShopify Magicは、期間限定でShopifyのすべてのプラン (無料体験プランを除く) で無料で利用できます。
Shopify Magicを使用して画像を編集する際の考慮事項
画像エディタでShopify Magicの使用を開始する前に、以下の考慮事項を確認してください。
- Shopify Magicは、画像の背景のみを生成して置き換えます。前景の被写体は新規生成されません。
-
生成画像のサイズは、デフォルトで1024 x 1024ピクセル、または画像のアスペクト比に対して1メガピクセル (MP) の解像度となります。
- 1MPを超える画像は、セグメンテーションと画像生成のために縮小されます。
- 1MPより大幅に小さい画像は、セグメンテーションと画像生成のためにAIを使用して拡大され、元の画像と一致するようにサイズ変更されます。
デフォルトでは、変更された画像はPNGファイルとして保存されます。元の画像がJPEGの場合、JPEGとして保存されます。ただし、背景が透明な画像は、元の画像フォーマットに関係なく、PNGファイルとして常に保存されます。
被写体が部分的に透明な物体 (蚊帳、テニスラケット、ガラス製品など) である場合は、輪郭が欠落しているため、AIによって生成される画像の品質が低くなる可能性があります。
Shopify Magicは、一度にAIが生成した4つのシーンを生成します。画像編集セッション中に、4つのシーン (1セット) を複数回生成できますが、未使用のシーンは、デバイスに画像を保存しない限り、どこにも保存されません。エディタを閉じると、未使用のシーンはすべて削除され、再度アクセスできなくなります。
テキストベースの画像プロンプトの場合、背景シーンにコンテンツのみを追加できます。テキストベースのプロンプトを使用して、特定の背景オブジェクトを削除することはできません。
Shopify Magicを使用して生成された画像には、目に見えない電子透かしが適用されます。電子透かし付きコンテンツは、商用目的で引き続き使用できます。目に見えない電子透かしを削除することはできません。
画像の被写体を選択する
画像エディタで [背景を強調] を選択すると、Shopify Magicが画像を自動的に分析し、被写体を識別して背景から分離します。ただし、Shopify Magicが被写体の一部と判断し、自動選択された部分が目的の被写体を完全に捉えていない場合は、手動で調整できます。
手順
管理画面から [商品管理] に移動します。
画像を変更する商品をクリックします。
[メディア] セクションで、変更する画像の [編集] をクリックして、画像エディタを開きます。
画像エディタで、[背景を強調] アイコンをクリックします。
[画像を分析中] というメッセージが表示され、輪郭を囲んだ被写体が点滅します。自動選択が被写体を完全に捉えていない場合、[被写体を選択] をクリックします。
-
被写体の選択部分の調整方法に応じて、以下のいずれかの操作を実行します。
- 画像内の任意のエリアをクリックして、その選択範囲を被写体に追加します。選択したエリアは紫色のオーバーレイで表示されます。被写体全体を選択する場合は、オブジェクトの複数のエリアをクリックする必要がある場合があります。円形の選択ポイントを再度クリックすると、そのエリアの選択を解除できます。
- Shiftキーを押しながら、被写体の選択部分から削除するエリアをクリックします。被写体全体の選択を解除する場合は、複数の選択済みのエリアをクリックする必要がある場合があります。赤い選択ポイントを再度クリックすると、そのエリアの削除を取り消せます。
被写体の選択状態に問題がなければ、[適用] をクリックします。
画像の背景を削除する
画像の背景を削除して、背景を完全に透明にすることもできます。
手順
管理画面から [商品管理] に移動します。
画像を変更する商品をクリックします。
[メディア] セクションで、変更する画像の [編集] をクリックして、画像エディタを開きます。
画像エディタで、[背景を強調] アイコンをクリックします。
被写体が正しく選択されていることを確認します。必要に応じて、被写体の選択状態を手動で調整できます。
[背景を削除] セクションの [削除] をクリックします。
[完了] をクリックします。
[保存] または [新規として保存] をクリックして画像を保存します。
画像に加えた変更をすべて破棄する場合は、[元に戻す] をクリックします。
画像の背景を変更する
画像の背景は、AIが生成したシーンまたは単色に置き換えることができます。
画像の背景を、AIが生成したシーンに置き換える
画像の背景を、AIを使用して生成された別の背景シーンに置き換えることができます。これらの背景は単色より複雑で、商品が使用される可能性が高いシーンに商品を配置することができます。たとえば、工房にあるベンチの画像を編集して、玄関に置かれたベンチとして表示することができます。
シーンは、既存の被写体と目的の背景を説明するテキストプロンプトを使用して生成します。[スタジオ] や [都会] などのシーンスタイルをベースに提案されたシーンのプロンプトリストから選択し、それをさらにカスタマイズすることもできます。
また、生成された画像に不適切なコンテンツや有害なコンテンツが含まれる場合は、報告することができます。
手順
管理画面から [商品管理] に移動します。
画像を変更する商品をクリックします。
[メディア] セクションで、変更する画像の [編集] をクリックして、画像エディタを開きます。
画像エディタで、[背景を強調] アイコンをクリックします。
被写体が正しく選択されていることを確認します。必要に応じて、被写体の選択状態を手動で調整できます。
[背景を変更] セクションで、[シーン] タブをクリックします。
[被写体を説明] セクションで、カンマで区切ったキーワードや短いフレーズを使用して、被写体の簡単な説明を入力します。
-
[目的の背景を説明] セクションで、以下のいずれかの手順を実行して、目的の背景を説明するテキストベースのプロンプトを追加します。
- 任意:[候補] セクションの [さらに表示] をクリックして「
Studio
」や「City
」などのシーンプリセットのいずれかをクリックし、[目的の背景を説明] セクションにそのプロンプトを追加します。プリセットのテキストプロンプトは、必要に応じて修正できます。 - 任意:カンマで区切ったキーワードや短いフレーズを使用して、目的の背景シーンの簡単な説明を自分の言葉で入力します。
- 任意:[候補] セクションの [さらに表示] をクリックして「
[生成] をクリックします。
元の画像とともに、生成された画像のサムネイルがエディタの下部に4つ表示され、プレビューできます。このサムネイルをクリックすると、最終版として使用する画像を選択できます。
任意:別の画像セットを生成する場合は、もう一度 [生成] をクリックします。その際は、テキストプロンプトを調整することもできます。
生成結果に問題がなければ、[完了] をクリックします。
[保存] または [新規として保存] をクリックして画像を保存します。
画像に加えた変更をすべて破棄する場合は、[元に戻す] をクリックします。
画像の背景を単色の背景に置き換える
画像の背景を単色に置き換えることができます。プリセットの色見本は、生成された画像から直接選択されます。
手順
管理画面から [商品管理] に移動します。
画像を変更する商品をクリックします。
[メディア] セクションで、変更する画像の [編集] をクリックして、画像エディタを開きます。
画像エディタで、[背景を強調] アイコンをクリックします。
被写体が正しく選択されていることを確認します。必要に応じて、被写体の選択状態を手動で調整できます。
[背景を変更] セクションの [カラー] タブをクリックします。
-
以下のいずれかの操作を実行して、使用する背景色を選択します。
- プリセットの色見本のいずれかをクリックします。プリセットには、[モノクロ]、画像から直接自動選択された [メインカラー] と [サブカラー] があります。
-
[カスタム] セクションの [
+
] をクリックしてカラーコードを入力するか、カラーピッカーを使用して色を手動選択します。
生成結果に問題がなければ、[完了] をクリックします。
[保存] または [新規として保存] をクリックして画像を保存します。
画像に加えた変更をすべて破棄する場合は、[元に戻す] をクリックします。
生成画像をデバイスに保存する
生成された画像は、デバイスのローカルストレージに直接保存できます。保存されていない生成画像は、編集セッションが終了すると失われます。
手順
- 手順に従って、AIが編集した背景画像を生成します。ただし、[完了] をクリックしてエディタを閉じないでください。
- 保存する画像のサムネイルをクリックします。
- 画像プレビューで [↧] アイコンをクリックして、デバイスのローカルストレージに画像をダウンロードします。
生成画像の内容を報告する
Shopify Magicは、トレーニングの際に、有害または攻撃的な内容を認識してブロックするフィルター機能と保護機能を実装したモデルを採用しています。ただし、不適切または有害な内容が含まれる画像が生成された場合は、手動で報告することができます。フィードバックを提供していただけると、Shopify Magicによって生成されるシーンの品質向上に役立ちます。
手順
手順に従ってAIが生成したシーンの選択肢に、不適切または有害な内容を見つけた場合は、以下の操作を実行してください。
- 報告する画像のサムネイルをクリックします。
- 画像プレビュー内で、コンテンツを報告するには、[⚐] フラグアイコンをクリックします。
- [画像を報告] ダイアログで、画像について報告する内容を選択します。
- 任意:[詳細を追加] セクションに、報告する具体的な情報を入力します。
- [送信] をクリックします。
Shopify Magicを使用したメディア生成のヒント
以下のヒントは、AIが生成する画像の品質を向上させ、ブランドのトーンや個性と一致させるのに役立ちます。
現在、Shopify Magicは商品画像の背景の編集にのみ使用できます。選択した被写体部分を編集、変更、生成することはできません。
Shopify Magicを使用して編集する前に画像を最適化する
標準的ないくつかのベストプラクティスに従うことで、商品写真の品質が向上し、Shopify Magicを使用して画像を変更した際の結果も確実に良くなります。
AIが処理しやすい商品画像を作成するには、以下のベストプラクティスを考慮してください。
- サイズが1メガピクセル (または1024 x 1024ピクセル) に近い画像を使用します。これがAIが生成する全画像の最終サイズとなります。
- 商品の縁が明確な画像を使用します。商品の輪郭に影響を与える可能性があるため、縁がぼやけている画像や、鮮明度を加工した画像は使用しないでください。
- シンプルなコントラストの背景を使用し、商品がフレーム内で目立つ状態で写っている画像を使用します。
- フレーム内に複数の被写体や物体がある画像は使用しないでください。たとえば、ドッグフード3袋が一緒に映った画像やドッグフードの袋とその周辺に複数の犬用おもちゃが写った画像よりも、ドッグフード1袋の画像のほうが高品質の結果が得られます。
- 他のオブジェクトが商品のどの部分にもかぶらないようにしてください。
- 商品が部分的に透明 (ワインガラスや蚊帳など) の場合は、商品の後ろに、または商品を通して見えるように別の物体を置かないようにしてください。
商品写真の撮影について詳しくはこちらをご覧ください。
テキストプロンプトを使用してメディアの生成をカスタマイズする
Shopify Magicで背景のシーンを生成する場合は、[スタジオ] や [キッチン] など、希望する結果に最も近いテンプレートを選択し、それからプリセットテキストを編集してプロンプトをカスタマイズします。
美的感覚やスタイルのキーワードやフレーズは、レンダリングの最終的な仕上がりを向上させるのに役立ちます。以下の表記タイプの使用を検討できます。
- ロケーション:屋内、屋外、水中、都会
- 照明:暖かく均一な光、環境光、曇り、ネオン、スタジオ照明、フラッシュ写真撮影
- 色:鮮明、落ち着いた、明るい、モノクロ、白黒、パステル
- 素材または質感:真鍮 、銅、金、コンクリート、生地、ビニール、キャンバス、木材、モスリン
- サイズ (被写体に関連して):超クローズアップ、広角撮影、6 x 4 x 2インチ
- カメラアングル:正面撮影、クローズアップ、上から
テキストプロンプトを作成する際は、以下のベストプラクティスを検討してください。
- テキストプロンプトには、少なくとも3~7つの単語が必要です。可能な限り、カンマで区切った短いキーワードやフレーズでプロンプトを作成します。
- リクエストや指示を長々と列挙することは避けてください。大規模言語モデル (LLM) やチャットボットとは異なり、メディア生成のテキストプロンプトは会話表現に対応していません。
- 商品が背景シーンと比較して大きすぎる、または小さすぎる場合は、生成機能が背景を商品に対して正しくサイズ調整できるようにサイズ情報を含めます。たとえば、「8オンスの容器に入ったキャンドル」、「26 x 18インチのスーツケース」などです。
- 背景シーンでオブジェクトが「浮く」こと避けるには、背景に対してオブジェクトをどのように設置するかを指定します。たとえば、「テーブルの上に置かれた飲み物のボトル」、「床の上に置かれた壁に寄り掛かったブーツ」などです。
- 人や動物を背景シーンに追加するプロンプトは、品質の低下につながる可能性があります。
- 被写体を撮影するために使用した照明とは異なる種類の照明をプロンプトとして与えると、品質が低下し、ミスマッチに見える可能性があります。
- シーンに対するテキストベースのプロンプトを使用して、特定の背景オブジェクトを削除することはできません。たとえば、「松の木を削除する」、「ニューヨーク市以外の街路」などのプロンプトは使用できません。