Checkout Extensibilityのアップグレードガイド
オンライン販売なら、Shopify Checkoutを使用して、どこにいても注文を受け付けることや、支払いを受け取ることができます。Shopify Plusプランに加入しているストアは、Checkout Extensibilityを使用すると、アップグレードに対応しながらShop Payとも連携する形で、アプリや高度なブランディングのカスタマイズを追加できます。
このガイドを見ると、現時点でShopify Plusプランに加入しているマーチャントがShopifyでCheckout Extensibilityを活用し、チェックアウトページ、サンキューページ、および注文状況ページをカスタマイズする新しい方法について確認できます。Checkout Extensibilityのアップグレードキットを使用して、現在のチェックアウトのカスタマイズを評価して置き換える方法の詳細を確認できます。
目次
Checkout Extensibilityについて
Checkout Extensibilityを使用すると、checkout.liquid
より速くハイパフォーマンスで、アップグレードにも対応する安全なチェックアウト環境をカスタマイズできます。またCheckout Extensibilityは、Shop Payともシームレスに連携します。Checkout Extensibilityにアップグレードすることで、以下のようないくつかの新機能が利用可能になります。
Checkout Extensibilityを使用すると、チェックアウトのカスタマイズを作成してアプリに組み込むことができます。これらのアプリは迅速にインストールされ、安全にアップグレードできます。また、Checkout Extensibilityは、新規アプリと並行して、新機能や改善された機能により、ニーズに合わせて継続的に更新されます。
資格
Checkout Extensibilityを使用するために、ストアはShopify Plusプランに加入していることが必要です。なお、以下に記載する機能は、Checkout Extensibilityと互換性がないため使用できません。
- In Flight APIミューテーション
- サポートされていないホスト済み決済SDKゲートウェイ
2024年8月13日の期限に間に合わなかった場合の影響
2024年8月13日までに、情報ページ、配送ページ、決済ページのcheckout.liquid
をCheckout Extensibilityにアップグレードする必要がありました。Checkout.liquid
は非推奨で、2021年以降新しい機能の伴った更新は行われていません。PCI DSS v4に基づくカード業界ルールの導入など、世界的に規制が刻々と変化する中、Shopifyでは、Checkout Extensibilityと比べて安全性の低いcheckout.liquid
への対応を停止します。
2024年8月14日から、Shopifyでは、情報ページ、配送ページ、決済ページのcheckout.liquid
への対応を完全に終了するための処理を開始しました。アップグレードしていないショップには以下の影響が発生します。
-
Checkout.liquid
のカスタマイズのロック:Shopifyでは、情報ページ、配送ページ、決済ページ上のcheckout.liquidカスタマイズを更新または修正するためのカスタマーサポートを提供していません。カスタマイズはロックされ編集できなくなります。期限後の旧式コードの使用は、ショップの自己責任となります。 - 決済ゲートウェイサービスがロックされています:決済ゲートウェイサービスを無効にする、またはプロバイダーを切り替える機能は無効です。
- 注文のリスク指標の無効化:チェックアウト時にサンドボックス化されていないコードが実行されると、正確なリスク評価が行えないため、管理画面で新しい注文に対する不正注文インジケーターや推奨が表示されません。
- Shopifyペイメントの支払いの遅延:注文のリスクが高いとみなされるため、取引の処理から支払いまでに最大5日間かかる場合があります。
2025年1月6日以降、Shopifyでは、checkout.liquid
を継続使用しているチェックアウトの自動アップグレードを開始します (メールで30日前に通知されます)。これにより以下の影響があります。
- 情報ページ、配送ページ、決済ページはデフォルトの状態に戻り、すべての
checkout.liquid
カスタマイズは失われます。 - ストアフロントでは、上記のカスタマイズが消去された状態でチェックアウトを引き続き処理します。
- オンラインストアのテーマエディタで定義されたブランド設定は、デフォルトのチェックアウトに自動で適用されますが、.liquidで行われた視覚的なカスタマイズや関連するJavaScriptファイルとCSSのカスタムファイルは読み込まれません。
2025年8月28日までに、Shopify Plusプランに加入しているストアは、サンキューページと注文状況ページのcheckout.liquid
をCheckout Extensibilityにアップグレードする必要があります。これには、サンキューページと注文状況ページ上のスクリプトタグを使用するアプリを代用アプリに更新して、追加スクリプトを、チェックアウトUI拡張機能を使用するアプリやShopifyピクセルに変更することが含まれます。Shopifyスクリプトも2025年8月28日に停止されますが、それまではCheckout Extensibilityと併用できます。スクリプトは、この日付までにShopify Functionsに変更する必要があります。
Checkout Extensibilityにアップグレードする
チェックアウトに関する既存のカスタマイズを識別するレポートは自動的に生成され、管理画面で、およびダウンロード可能なCSVファイルとして利用可能です。このレポートを使用して、既存のチェックアウトのカスタマイズを簡単に確認できます。また、Checkout Extensibilityを迅速にアップグレードできます。
checkout.liquid
、追加スクリプト、アプリに加えたカスタマイズ内容のすべてを複製することが不可能な場合でも、Checkout Extensibilityへのアップグレードは可能です。公開する際は、すべてのページをアップグレードするか、チェックアウトページのみをアップグレードするかを選択できます。
ステップ1:チェックアウトについて既存のカスタマイズを確認する
管理画面から、[設定] > [チェックアウト] に移動します。
-
[Checkout Extensibilityにアップグレードする] セクションの [カスタマイズを確認] をクリックして、チェックアウト環境の既存のカスタマイズ内容に関する情報が記載されたレポートを開きます。レポートには、以下のデータが記載されています。
- カスタマイズのカテゴリー (ブランディングや検証など)
- カスタマイズの名前と説明
- 以下のようなソースファイル
checkout.liquid
- カスタマイズが開始および終了するコード行
- Checkout Extensibilityでカスタマイズを作成するためのガイダンス
任意:レポートのバージョンをCSVファイルとしてダウンロードするには、[↥ エクスポート] をクリックします。
checkout.liquid
レイアウトについて詳しくは、こちらをご覧ください。
ステップ2:サンキューページと注文状況ページのカスタマイズを確認する
追加スクリプトによって作成されたカスタマイズを確認する
注文状況ページの追加スクリプトで作成された既存のカスタマイズを確認するには、パーソナライズされたレポートにアクセスします。
管理画面から、[設定] > [チェックアウト] に移動します。
[Checkout Extensibilityにアップグレードする] セクションで、[カスタマイズを確認] をクリックします。
-
[カスタマイズのレポート] ページには、以下のデータを含む、追加スクリプトの分析データが表示されます。
- カスタマイズのカテゴリー (コンバージョンピクセル、注文の追跡など)
- カスタマイズの名前と説明
- ソースファイル (追加スクリプトなど)
- チェックアウト・アカウントエディタでカスタマイズを再作成するためのガイダンス
アプリによって作成されたカスタマイズを確認する
アプリで作成されたサンキューページと注文状況ページのカスタマイズを引き続き使用するには、アプリブロックとピクセルを使用してカスタマイズを再作成できるように、アプリ開発者がアプリを更新する必要があります。アプリ開発者によって更新されたアプリの場合は、その設定手順に従って開始できます。更新が必要で設定の準備がまだできていないアプリについては、アプリ開発者に問い合わせることができます。
アプリでのチェックアウトのカスタマイズについて、詳しくはこちらをご覧ください。
管理画面から、[設定] > [チェックアウト] に移動します。
[Checkout Extensibilityにアップグレードする] セクションで、[カスタマイズを確認] をクリックします。
-
[カスタマイズのレポート] ページには、以下のタイプに分類されたアプリのリストが表示されます。
- アプリ開発者によって更新され、カスタマイズを設定して再作成できる状態のアプリ。
- 設定してカスタマイズを再作成する前に、アプリ開発者による更新が必要なアプリ。詳細は、アプリ開発者に直接お問い合わせください。
ステップ3:新しいカスタマイズを作成して公開する
管理画面から、[設定] > [チェックアウト] に移動します。
[設定] セクションで、[Create draft (下書きを作成)] をクリックします。
アプリを追加するかブランディングを編集して、チェックアウトページ、サンキューページ、注文状況ページをカスタマイズします。チェックアウトのカスタマイズと編集について詳しくはこちらをご覧ください。
任意:ピクセルや他のファーストパーティー機能を設定します。
変更内容を確認します。
新しいチェックアウトを使用する準備ができたら、[公開] をクリックします。
ポップアップウィンドウで、公開するページを選択して [公開] をクリックし、既存カスタマイズの置き換えを確定します。
Shopifyのアップデート時には、新しいチェックアウトが自動的に更新されます。
任意:チェックアウトアプリをインストールする
Shopify App Storeからのチェックアウトアプリをインストールすることをご検討ください。コンバージョン数や平均注文金額を増加させるのに役立つ機能を追加してチェックアウトを強化させることができます。Checkout Blocksは、幅広い簡単なカスタマイズを提供する無料アプリですが、Shopify App Storeではさらに多くのアプリを扱っています。
任意:ピクセルを設定する
お客様イベントの追跡にcheckout.liquid
を使用している場合は、それをピクセルに変更してから下書きチェックアウトを公開してください。
任意:他のファーストパーティ機能を設定する
checkout.liquid
を使用したカスタマイズが、Shopifyでサポートされるようになっている可能性があります。下書きチェックアウトを公開する前に、必要に応じて、該当する機能を確認し、設定してください。
現在、Shopifyでサポートされている機能の例は以下のとおりです。
checkout.liquid、追加スクリプト、またはスクリプトタグのあるアプリに戻す
手順
- [設定] > [チェックアウト] の順に進み、[状況をアップグレードする] セクションで元に戻すリンクをクリックします。
- 元に戻すページを選択し、[元に戻す] をクリックします。
元に戻した後は、Checkout Extensibilityのカスタマイズ内容は下書きとして保存されているため、後にアップグレードして公開できます。
checkout.liquid
と互換性のない機能の使用を開始し、checkout.liquid
に戻すと、これらの機能は動作しなくなります。
checkout.liquidと互換性のない機能
2023年以降に導入されたほとんどの機能はcheckout.liquid
に対応しておらず、マーチャントがCheckout Extensibilityにアップグレードした場合にのみ利用できます。そのような機能の例としては、以下のものがあります。