アメリカでのPayPalウォレット
Shopifyストアを作成し、アメリカでのShopifyペイメントを設定すると、自動的にPayPalウォレットアカウントが付与されます。PayPalウォレットを使用すると、管理画面の [Shopifyペイメント] セクションから、PayPalの取引、支払い、異議申し立てを管理できます。
PayPalウォレットを使用するには、Shopify Checkoutを使用する必要があります。Shopify Plusプランに加入している場合、Checkout Extensibilityを使用する必要があります。
目次
PayPalウォレットの主な利点と機能
PayPalウォレットを使用することにより、主に以下のような機能が利用可能になります。
- PayPalが関連する設定と取引 (異議申し立てや返金を含む) は、管理画面内ですべて管理されます。
- PayPalウォレットの取引は、Shopifyペイメントの取引とまとめて処理され、売上は希望する銀行口座に支払われます。
- PayPalウォレットは、新しいサブスクリプションと定期的な支払いに対応しています。
アメリカにおけるPayPalウォレット
PayPalウォレットはShopifyペイメントに直接紐付けされ、Shopifyペイメント内の1つの決済方法として機能するため、取引の管理が簡単になります。
ビジネスの拠点がアメリカにあり、Shopifyペイメントを利用している場合、PayPalウォレットの統合によりPayPalを提供することができます。Adyen、Braintree、Stripeなどのサードパーティゲートウェイを使用している場合、これらの統合に加えてPayPalエクスプレスチェックアウトの提供を継続できます。
PayPalの詳細については、アメリカのマーチャントに適用されるPayPalサービスに関する法的契約を参照してください。
管理画面でPayPalウォレットの取引を管理する
Shopifyペイメントに紐付けたPayPalウォレットを使用している場合、いくつかの重要なビジネスタスクを管理画面で直接管理できます。
- 支払い:PayPalウォレットの取引に関する支払いは、管理画面の [支払い] セクションに表示されます。PayPalウォレットの取引を確認するには、決済方法で支払いを絞り込んでください。
- 返金:ShopifyペイメントのアカウントにおいてPayPalウォレットが有効な状態でPayPalを使用した取引が行われた場合、その取引に関する返金は、管理画面で直接管理したり表示したりすることができます。
- 異議申し立て:PayPalウォレットを使用した取引に関する異議申し立ては、管理画面で管理できます。
- レポート:PayPalウォレットの取引における売上、返金、異議申し立てに関するレポートには、管理画面から直接アクセスできます。取引に関するレポートを確認するためにPayPal Business Centreにアクセスする必要はありません。
以前にPayPalエクスプレスチェックアウトを提供していた場合、PayPalエクスプレスチェックアウトを使用して支払いが行われた注文に関する異議申し立ては、PayPal Business Centreで管理する必要があります。PayPalウォレットを有効にしたら、PayPalエクスプレスアカウントと、それに紐付けられている銀行口座の残高を最大180日間維持する必要があります。PayPalエクスプレスチェックアウトを使用して行われた注文に関する返金や異議申し立てを管理するためです。PayPalエクスプレスチェックアウトを使用して支払いが行われた注文に対して、異議が申し立てられ、費用を賄うための十分な資金がない場合、アカウントの残高がマイナスになります。PayPalアカウントの残高がマイナスになったら、アカウントに資金を追加する必要があります。マイナス残高に対処しない場合、問題の解決を促すため、PayPalからアカウントオーナーに連絡が来ます。
アメリカでVenmoをPayPalウォレットと併せて使用する
Venmoはオンライン送金サービスで、アメリカのお客様はモバイルデバイスのVenmoアプリを使用して決済を直接行うことができます。Venmoは、PayPalウォレットの決済方法として自動的に使用可能になります。Shopifyペイメントを有効にしており、お客様に決済方法としてVenmoを提供したくない場合、Shopifyサポートに連絡してVenmoを無効にしてもらう必要があります。
Shopifyペイメントを使用せずに、お客様に決済方法としてVenmoを提供することを希望する場合、PayPalエクスプレスをサードパーティゲートウェイとして追加することで、Venmoで支払うオプションを提供できます。詳しくは「PayPalエクスプレスとVenmo」をご覧ください。
Venmoアプリをモバイルデバイスにインストールしているアメリカのお客様のみ、注文の支払いにVenmoを使用できます。
PayPalウォレットの取引に関する異議申し立てを管理する
お客様がPayPal問題解決センターで問題を報告すると、問い合わせが行われます。お客様と直接コミュニケーションを図りながら問題の解決に取り組むために、20日間の猶予が与えられます。その間、PayPalが関与することはありません。また、ストアオーナーのアカウントから手数料や資金が引き落とされることはありません。異議申し立ての管理には、以下のいくつかの手順を実行できます。
- お客様とのすべてのコミュニケーションは、管理画面から行ってください。
- お客様のクレームが有効であると判断した場合、全額返金を行い、問い合わせを終了することができます。
- 購入に対してそれ以上のアクションを取る必要がないと判断した場合、お客様と話し合います。お客様の同意が得られた場合、問い合わせを終了することができます。あるいは、20日後に期限切れになります。
- お客様は、20日以内であればいつでも問い合わせをクレームにエスカレーションすることができ、チャージバックや問い合わせの手続きと同様に、解決プロセスをPayPalに移行することができます。
エンタープライズリソースプランニング (ERP) 統合
エンタープライズリソースプランニング (ERP) 統合または外部統合を使用してビジネスを管理している場合、取引、支払い、異議申し立てに関する情報を管理画面から取得するために使用するクエリを変更する必要があります。
PayPalの取引
- 管理画面では、PayPalウォレットの取引は取引ページに表示されます。決済方法として [PayPal] で絞り込むと、関連する取引をすべて確認できます。
- GraphQLでは、以下のクエリを実行してください。
- paymentMethodName = PayPalウォレット、かつゲートウェイがShopifyペイメントのorderTransaction
- このクエリにより、PayPalウォレットの取引が承認されたか、確定されたか、成功したか、失敗したかが、手数料を含めてすべて表示されます。
PayPalウォレットの支払い
- 管理画面では、PayPalウォレットの取引は、Shopifyペイメントの支払いとまとめて処理されます。決済方法として PayPal が表示されます。
- GraphQLでは、支払いのクエリを実行してOrderTransactionに結合することで、PayPalの取引に関するものを含む支払いを取得できます。
PayPalの異議申し立て
- PayPalウォレットの異議申し立ては、ホームページまたは [注文] ページで表示することができ、[注文] ページでは絞り込みを使用する必要があります。PayPalウォレットの異議申し立ては、Shopifyペイメントの異議申し立てが通知されるのと同じ方法で、管理画面上で通知されます。
ShopifyペイメントでPayPalウォレットを使用する際の考慮事項
ShopifyペイメントでPayPalウォレットを使用する前に、以下の考慮事項を確認してください。
- Shopifyペイメントが有効になっている場合、PayPalエクスプレスは [決済] > [追加の決済方法] セクションでは利用できません。Shopifyペイメントが有効な場合、PayPalはShopifyペイメントウォレットを通じてのみ統合できます。
- PayPalウォレットを使用するには、Shopify Checkoutを使用する必要があります。Shopify Plusプランに加入している場合、Checkout Extensibilityが必要になります。
- PayPalウォレット取引に関して異議申し立てがなされた場合、全額返金のみが可能です。異議が申し立てられた取引については、一部返金を行えません。
- 異議申し立てに関する決定に異議を申し立てることはできません。